「今日はダルいから、サボろうかなあ」
そんなときに使う”サボる”という言葉。
これは”サボタージュ”という単語から来ている訳ですが、そのサボタージュにマニュアルがあることを知りました。
それが、現在の米CIA(中央情報局)の前身でもあるOSS(アメリカ軍戦略情報局)が作成したサボタージュ・マニュアル: 諜報活動が照らす組織経営の本質。
かなり興味が沸く本です。
世の中にある視点とは逆。
「どのようにすれば組織が効率よくまわるか?」
「どうすればトラブルや事故を防ぐことができるのか?」
そういったマニュアルは、世の中にたくさん存在します。
しかし、この本には、どんな工夫をすれば「組織がまわらなくなるか?」「人々をイライラさせられるのか?」「うっかり事故や災害が起こせるのか?」「どうしたら不快な状況が作り出せるか?」といった何ともブラックな感じのマニュアルが書かれています。
これが生まれた背景には、第二次世界大戦中に米が重要視した心理戦争があります。その中でこの「サボタージュマニュアル」は、相手側の気力や体力をジワジワと奪い取っていくボディーブローのような攻撃であり、とても重要な位置付けでした。
ホワイトカラー7つのサボタージュ戦略。
さて、この本に書かれているサボタージュ戦略。
その中で、ホワイトカラーによるサボタージュ戦略をまとめるとこうなるそうです。
P.017引用
形式的な手順を過度に重視せよ。
とにかく文書で伝達し、そしてその文書を間違えよ。
会議を開け。
行動するな、徹底的に議論せよ。
コミュニケーションを阻害せよ。
組織内にコンフリクト(利害関係)を作り出せ。
士気をくじけ。
どうでしょう?
ボクは、正直笑えませんでした。
見事に当てはまる内容。
この7つのサボタージュ戦略。
今の会社にCIA潜入官がいるかのごとく、見事に当てはまっています。
手順は大切だけど形式にばかりこだわり、とにかく稟議書や書類が必要で内容も伝言ゲームのようにちょっとずつずれたり、会議は大好きで、行動するより机上の議論が好きで、セクショナリズムがあって、やる気を無くさせるのがとてもうまい。
傍からみるとおもしろい内容ですが、自分が組織をつくる上では十分に注意するべき内容です。
サボタージュ・マニュアル: 諜報活動が照らす組織経営の本質 ぜひ組織で働く管理職の方に読んでいただきたい一冊です。
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