昨日のブログで、ビジネスは「儲け」と「おもしろさ」が無いと続かないと書きました。
それに関連して、とあるお店でランチをしていたときに思ったこと。
「儲け」と「おもしろさ」のバランスを考えるときは、「売上に直結していないことの扱い方が大切だ!」ということです。
売上に直結すること、しないこと。
売上は、【客数 × 客単価】で決まります。
なので、例えば飲食店。客数を増やすテーブル数は、とても大切な数字になります。
同じ店の広さでテーブルが10卓あるのと、12卓あるのでは、当然12卓ある方が売上につながりますから。
しかし、テーブルを増やす方がいいのか、そのままの方がいいのか、はたまた減らす方がいいのか、というのはそのお店のコンセプトによって変わります。
それを単純に「売上に直結しない空間を減らしてテーブル数を増やせば、売上が上がる」と考えるは短絡的というものです。
テーブルを増やせば良いってものではない。
売上を上げるために、10卓を12卓にしたら解決するのでしょうか?
12卓に増やしたら、店舗内の空間に窮屈さが出て、お客様への提供する価値にも変化があります。
今までスペースが生み出すゆったりした空間が良かったお客様は逃げてしまい、「単価が安ければ良い」というお客様ばかりになってしまう可能性もあります。
昨日のブログのハンバーガー屋さんの例でいけば、売上に直結しない”おしゃべり”や”大盛り”は無くしてしまった方がいいということと同じことです。
売上に直結していないように見えることの扱い方でビジネスは決まる。
以前、とある高級スーパーの幹部にこんな話を聞きました。
「売上に直結する売り場の改善も大切だけど、搬入口やバックヤードの作業効率化、そして売り場を支える店員を盛り上げる仕組みが大切だ。」と。
売り場の改善というのは、売上に直結する部分なのでとてもわかりやすいです。
そして多くの場合は、売上には直結していないように見えるバックヤードや動線設計、現場力を引き出す仕組みの改善は、後回しにされることが多いそうです。
しかし、優先順位をつけるとしたら、売上に直結していない部分の方が重要であるということです。
これは、とても興味深い話です。
売上に直結しない部分だからと言って切り捨てたり、改善を後回しにするのではなく、有機的に結びついていることを意識して考えることが大切ですね。