そぎ落としの技術。
どこかで聞いた話ですが、禅にも「引き算のデザイン」という考え方もあるように、そぎ落としをすればするほど、本質が見えてくるものです。
欲張りな僕は、あれもしたい、これもしたい、もっとしたい、もっともっとしたい(ブルーハーツ風)となり、拡大や足し算もしたくなりますが、それではいけませんね。
先日も、とあるシステムの改修をするときの要件定義で、あれもしたい症候群になってしまい、予算金額を大幅にオーバー。
昨日は最寄駅から2駅手前で降りて、何をそぎ落すか、どうやってそぎ落とすか、そんなことを考えながら歩いていました。
まずは、改めて、目的を確認する。
自分たちは何をしたいのか?、何のためにそれをするのか?を考えてみて、前提、全体を見ることがポイントです。
ボクみたいな「あれもしたい症候群」ですと、ついつい本来の目的を忘れてしまい、余計なことにまで手を出したくなってしまいがち。
もう一度、目的を確認して、前提を疑ってみることが良さそうです。
次に、制約条件をつけて、発想を飛ばしてみる。
あえて制約をつけるとしたらどんな制約をつけて、その結果、何を捨てるのか?を考えてみます。
予算が半分なら、何を捨てるか?、代わりに何をするのか?
一週間で成果を出すなら、何を捨てて、何をするのか?
人員が確保できない中で、何を捨てて、何をするのか?
自分で制約条件をつけてみて、一人でゲーム感覚で削ぎ落してみて、さらにそぎ落としてみた上で、何ができるのかを考えてみると新たな視点が生まれることもあります。
最後に、1個だけにするなら、どれにするかを考える。
目的を確認して、発想を飛ばしてみたら、最後に「仮にひとつだけ残すなら、どれにするのか?」を考えてみることが良さそうです。
これは、9割捨てて10倍伝わる「要約力」に書いてあったんですが、とにかく伝える内容をひとつに絞ればわかりやすくなるから、一番大事なこと、一番伝えたいことを決めることが重要。
ということで、いつでもどこでも、「一番大事なこと1つにするならどれ?」という問いを立てて考えることで、削ぎ落しのチカラがつくのではないかと思います。
これって、以前読んだエッセンシャル思考の考え方だわぁとピンときて、大切なものを見極め、本質以外のものを断り、最大の成果を出すことが大切だよなとひとり納得をして、家に到着しました。
さて、とりあえず、今回のシステム案件の機能を削ぎ落さないと。