人は、今いる環境での習慣からなかなか抜け出せないもの。
例えば、靴下。
ボクは、右足から靴下を履くタイプ。
それは、小学校のときに友達から「右足から靴下を履くと、その日に良いことがあるらしいよ。」と言われて、それまでまったく気にしていなかった靴下を履く順序を意識するようになり、意識的に右足から靴下を履くようになり、いつの間にか意識すらしなくなり、何も考えずに右足から履く習慣になっていました。
あるとき、ふと「自分、体のバランスが悪いんじゃね?靴下を左足から履いてみよう。」と思い、早速試してみると、これがなんとも大きな違和感があるのと同時に、バランスを保つのが難しかったんです。
たかが靴下を履く順序ですが、意識をしないと、左足から靴下を履くことができないし、左足から履こうとすると少しバランスを崩してしまいそうになり違和感が生まれるんです。
そんなこんなで、右からも左からも履ける方が良さげなので、今では交互にしています。
こういうことは、仕事でもよくあります。
ここ一年で子会社に出向して仕事をしていて思うのは、親会社から子会社に来た人の仕事の感覚、進め方のギャップがあるということ。
ひとつひとつの仕事の進め方が、関わる人が多い親会社とサクサク進められる子会社では、責任の範囲や決断のスピードが大きく異なります。
それを親会社の環境で染み付いた思考習慣や行動様式で取り組もうとすると、無理が出てきます。
本人からすると「え?なんで?今まで、こうやってやって、うまくいっていたのに。」と不思議に思うんです。
でも、当たり前ですが、環境が違えば、考え方もやり方も違います。
それを「自分は親会社から来ているんだから、このやり方が正しいんだ!」と考えていると、大きな失敗をすることになるでしょう。
習慣を手放すのはなかなか難しいことですが、一方で、新たな環境で新たな習慣を取り入れることのおもしろさに目を向けると、自分の思考に幅と奥行きが出て、人生がおもしろくなるかもしれません。
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