「仕事の質を上げるには、何が必要でしょう?」
そんな質問をされました。
あなたなら何と答えますか?
ボクは、「量だ」と答えます。
こういうことを言うと今の時代にはそぐわないかもしれませんが、圧倒的な量が無ければ、質なんて生まれないと思っています。
先日、部下に対して、社員教育の一環でプレゼンの練習をしました。
その中でAくんは、見映えの良いプレゼン資料で、言い方は悪いですが何も刺さらない内容をスラスラと話してくれました。
ちょっと気になったので、「これを作るのに、どれくらいの時間がかかったの?」と聞くと、「流行りのツールでつくったので、30分くらいです。」と言われてちょっとビックリしたボク。
研修の課題である「プレゼン資料をつくる」というゴールに対して、「面倒だから、いかに時間をかけずに、見映えの良いものをつくるか?」と考えたようです。
学校の宿題で、答えをうつして提出するようなものですね。
良いですよ、それはそれで、あっという間に終わって遊べるわけですから。
それだとその瞬間はラクだし、良いんですが、そこで自分の理解は深まらないし、自分で考える癖がついてしまい、とにかくラクをすることだけを考えるようになる。
ラクをするのは良いのですが、ラクをするために努力をすること、短期でのラクばかりを選択する思考になり、それなりの量のリソースを突っ込むことをしなくなってしまうように思います。
今回の研修でのプレゼンの目的は、相手に動いてもらうために、相手の課題を理解し、相手のボトルネックになっているところを探し出し、それを掘り下げて様々な自分たちの知見やリソースを活用して、自分たちは何ができるか、そしてそれをどうやって相手にわかりやすく伝えるかを考えること。
確かに今はやりのツールを使えば、表面的には見映え良く、それなりの資料には見えますが、ちょっとツッコんだ質問や話をすると、「いや、ちょっと・・」となってしまいます。
それを理解している上で、今やるべきことの優先順位があるから「今回は、チャチャっとやってしまおう」と考えているならば良いのですが、「チャチャと終わらせて、遊びに行こうっと」ではなかなか厳しい結果が待ち受けている可能性が高いということです。
場面によってはラクをするのも良いですが、足腰を鍛えるには、それなりの量のトレーニングが必要です。
研修で、それを理解してもらえたことが良かったかなぁと思う次第です。
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