会社でも、人生でも、人は「うまくいかせたい」「上手くやりたい」と考えます。
ただ、何かに対して今よりも上手くいかせるためには、自分だけのチカラでは限界があります。
特に、会社での仕事は、自分ひとりで完結できるものは少なく、たくさんの人のチカラを貸していただいて達成できるものです。
なので、一緒に仕事をする人には常に感謝し、リスペクトをする必要があるわけですが、一緒に仕事をしているとギャップが生まれることがあります。
そのギャップについて考えさせられました。
AさんとBさんのチームでの出来事。
先日、仕事でぐちゃぐちゃしたことがありました。
AさんとBさん、それぞれの部署の長です。
Aさんのチームでは、人員不足で苦しい状況。
一方、Bさんのチームも拡大フェーズで人員が不足している状況。
Bさんは、Aさんのチームの人員を引き抜こうとしましたが、人員不足で苦しいのにかわいそうだと思い、他の方法を考えていました。
しかし、Aさんのチームの一人Cさんが、Bさんのチームに興味を持っていて、自ら異動を考えていると言うのでBさんは自分のチームの仕事や期待することを伝えたところ、CさんはAさんに「異動したい」と相談をしたんです。
するとAさんは、Bさんに「なぜ今の状況を知っていて、さらにCさんにとっての成功を邪魔して、Bさんのチームに行きたくなるようにそそのかすようなことをするのか?」と怒り出したそうです。
Bさんは、Aさんの怒る理由がわからず、困惑したそうです。
何を成功として、どんな世界観で見ているのか?
この話を聞いて、あなたはどう思いますか?
ボクは、どちらの言っていることもわかりますし、どちらが良い悪いではないと思いました。
Aさんは、会社の中での「成功」を出世と考えていて、CさんにとってAさんのチームにいる方が「成功」に近いにもかかわらず、Bさんのチームに行きたくなるようにそそのかして、「Cさんのことを考えているのか?」と言うわけです。
一方のBさんは、会社の中での「成功」はあまり考えておらず、人生の「成功」という枠で考えたときに、さまざまな場所で、いろいろな人と接し、たくさんの経験をすることで自分の中の知見がたまり、思考が熟成し、それが「成功」につながると考えていました。
どちらも正しいですよね。
それぞれの考える「成功」の定義があり、それぞれの世界観でモノゴトを話しているので、噛み合わないのは仕方のないことです。
結局、自分はどうしたいのか?
そうなると、困るのはCさんです。
AさんとBさんが、ワーワーとやり合っているので「ええ、どうしよう。。」となるわけです。
とはいえ、大事なのは「Cさんがどうしたいのか?」です。
もちろん会社ですので、会社から与えられる役割があるので、Cさん自身が「こうしたい」と言っても叶えられるものではありませんが。
ただ、ここでCさんは、Cさん自身の「成功」を定義する必要があります。
「会社の中での出世」を成功とするのか、「様々な経験をして、会社の中で稀有な存在になり貢献できるようになる」ことを成功とするのか、それとも全く別の成功の定義を持っているのか。
それをハッキリさせることで、自分の目標が定まり、自分の世界観がつくられていくと思います。
会社というところは、様々な成功の定義があり、それぞれがそれを信じて、それぞれの世界観で動くものですから、なるほど、経営者がビジョンを大事にする意味が少しわかった気がします。
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