よくこんな話を聞きます。
「心配事の97%は起こらない。」
そう、人は滅多に起きないことをメチャクチャ心配してしまい、行動できないことがよくあります。
逆に、よく起きることを滅多に起きないことのように錯覚することもあります。
これをボクは、ジョーズとバンビ現象と呼んでいます。
「ドゥンドゥンドゥン?」で始まるイメージが強いあのサメのジョーズとお花畑で跳ね回る鹿のバンビ。
さて、どちらの動物が人に危害を加える可能性が高いでしょう?
個人的には、完全にジョーズです。
サメと聞いただけで、あの衝撃的なシーンをイメージして「喰われてしまう~」とビビってしまいます。
しかし、海ではなく陸にいれば、ジョーズに出会うことはありませんよね。
逆に、危険性が高いのは、鹿のバンビです。
バンビのイメージで、「鹿はやさしいっしょ」なんて思っていたら大間違い。
現実に事故が起こっている件数からいくと、サメに食われるより、鹿と車とが衝突する危険性の方が300倍も高いのです。
つまり、起こる確率が低いことに「もしジョーズに出くわしたらどうしよう」とビビッてアレもコレも装備しておくのはあまり意味が無く、起こる確率が高いことに対して「別に何もしなくて、ダイジョブでしょ」と対応策を何も施さない状態に陥っている状態のことを「ジョーズとバンビ現象」と言っています。
「以前はこうやって、失敗した」「昔は、こんなやり方がうまくいった」という自分の中にある成功体験や記憶が邪魔して、現実を正確に捉えられず、上手くいかないことはよくあります。
仕事でもよくあります。
その人の頭の中にある手持ちの少ないイメージや選択肢、よくわからない動画の情報だけで考えてしまって、目の前で起こっている現実よりも、自分のイメージだけで捉えてしまい、勘違いしてしまうんですね。
そして本来捉えるべき数字や出来事を軽視して、「いやいや、そんな起こりもしないことは、気にしないで大丈夫っしょ」ということに躍起になって、重箱の隅を全力でつつくようなことはよく見受けます。
「ジョーズ、超怖い」と考えるよりも、かわいいバンビの対策をする方が大切ですね。
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