習慣や自分の当たり前を修正するのは、本当に難しいものです。
ましてや、その自分の当たり前や習慣がそもそも意識をしていないものであれば、自分に染み付いていることにすら気が付けません。
例えば、右足から靴下をはく人が習慣の人もいれば、左足から靴下をはく習慣の人もいる。
毎日寝る前に本を読む習慣の人もいれば、動画を観る習慣の人もいる。
必ずメモを持ち歩いている習慣の人もいれば、自分の記憶に頼る習慣の人もいる。
朝みんなが出勤してきたときに、どんなときでも元気にさわやかに挨拶をする習慣の人もいれば、自分の機嫌によって挨拶のトーンを変える習慣の人もいる。
仕事での確認を必ずする習慣の人もいれば、適当に流す習慣の人もいる。
どの習慣が良くて、どの習慣が悪いというわけではありませんが、その習慣がその人のキャラ作りやブランディング、信頼につながっていることは間違いありません。
ここ最近、ボクの部下Aくんの悩み相談に乗っていて気が付いたことがあります。
本人は、新しい環境に異動して、最初は調子良く頑張っていたんですが、そのうちひとつまたひとつと業務を外されて、今では限定的な業務しか任されなくなりました。
Aくんは、前の職場の評判はすこぶる良く、スキルやコミュニケーション能力が低いわけではありませんし、自分ではそつなくこなしていたつもりなのに、仕事を任せてもらえない。
Aくんは、なぜ自分に仕事を任せてもらえないのか、なぜ自分が仕事で成果を出せないかがわからずに、悩んでいたんです。
ボクもAくんから表面的なところしか聞けないので、実際のAくんと一緒に働くスタッフにヒアリングをしてみました。
すると、お客さまの問合せの返答が遅かったり、同じミスを繰り返していたり、自分のミスを人のせいにしたり、業者さんに対して高圧的な言動をしていたり、人によって態度を変えていたりというAくんの習慣が見えてきたんです。
ただ、それはAくんが悪いわけではなく、前の環境で染み付いたものであり、ある意味そういう環境で仕事をしてきたがゆえに招いた現状なわけです。
むしろ、前の職場では、そうしたことがプラスに働いていたのかもしれません。
前の職場では返答が遅いというのも前は3日以内で良かったけど、今は3時間以内に返すのがみんなの当たり前であり習慣であったり、同じミスをしてもテヘペロで何とかなっていたけど、今はそのひとつひとつが致命傷になる可能性があるからみんなしっかり確認するのが当たり前であり、前の職場ではどれだけ業者さんに負担を強いて自分たちが得をするかがカギだったのが、今の職場のスタッフは業者さんに対ししての感謝とリスペクトを持って仕事をするのが習慣なわけです。
そうした思考習慣の違いが、行動の違いを生み、「Aくんに任せると、お客さまや業者さんに不快な思いをさせてしまうし、会社の評判が落ちる」と思われていました。
なるほど、難しい問題です。
Aくんとしては、当たり前で、今までの経験で染み付いた習慣をもって仕事に取り組んでいるので、無意識にそうした言動をしてしまうわけで。
そうなると、Aくんに染み付いた当たり前や習慣を根こそぎ変えないと、今の環境での仕事は難しいということになります。
しかし、習慣を変える、自分の当たり前を変えるというのは、簡単そうに見えて難しいものです。
Aくんの変化変容を手助けしつつ、自分の当たり前や習慣も見直そうかと思う今日この頃です。
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