成果を上げるためには、必要な行動と順序があります。
それを無視して、ガムシャラに取り組んだところで、たまたま上手くいくことはあるかもしれませんが、そこに再現性を持たせることはできず、一発屋で終わってしまうでしょう。
成果を出すには、必要な行動と順序を考える必要があります。
そして、それを示してあげるのも上司の仕事。
しかし、本来そうしたことを示してあげるべき上司が、成果が出ていない部下に使う便利な言葉があります。
それは、「ちゃんとやれよ」というもの。
その昔、ボクが新人のとき、営業部に配属されました。
先輩方はみなさんやさしくて、社内のヨイショの方法や飲み会での作法を教えてくれるも、仕事のやり方は教えてくれず、「自分のやりたいようにやっていいよ」という放置プレイ。
仕方がないので、自分なりに考えて、行動していましたが、一向に数字が上がらない。。。
結果、売上予算を達成できずに「ちゃんと仕事をやれ!」と上司には、よく怒られていました。
ただ、自分なりには”ちゃんと”やっているんだけどなぁとと思っていたんです。
そこで、「上司に「ちゃんと」というのはどうしたらいいんですか?」と聞いたんです。
「ちゃんと」の意味が上司とボクとでは違うから成果が出ない、上司の言う「ちゃんと」とはどういうことなのかが理解できないことが原因だ!と気が付いたわけです。
しかし、当時の上司からは「そんなのは自分で考えるものだ」と言われ、困ってしまった記憶があります。
その時に思ったのは、上司も「ちゃんと」ということを言語化できずにいて、売上が良い人は「ちゃんとやっている」になり、売上が悪ければ「ちゃんとやっていない」と言うだけの話で、すべては”後付け”だということがわかったんです。
そこで上司に食って掛かっても仕方ないので、比較的尊敬できる先輩のマネをするところから始まり、とにかく量をこなして、いろいろ試した結果、自分の勝ちパターンみたいなものを見出すことできました。
リストアップの仕方、アポの取り方、初回のアポでのヒアリング方法、次につなげる商談の流れ、どういったネタに反応してくれるのか、どこでボスに来てもらって巻き込みをするか、などなど。
ただ怒って「ちゃんとやれよ」と何も教えてくれない上司のおかげで、ボクは自分で考えざるを得ない環境で、自分なりの方法を確立する機会をもらえました。
そして、後輩や部下に「ちゃんと」を説明できるようになったんです。
モノゴトには、必要な行動と順序がある。
それを結果論で「ちゃんとできているじゃん」と言うのではなく、再現性を持たせ、高い確度のパターンをつくって、自分なりの「ちゃんと」を説明できるようにしておくと、デキる上司になれるかもしれません。
そのことに気が付かせてくれた当時の何も教えてくれなかった上司に、本当に感謝です。
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