仕事ができない人は、自分がコントロールできる仕事を見極められていない。
仕事がデキる人、優れた会社は、仕事をコントロールしています。
コントロールというのは、決定権を持ち、取り回しを自分たちでできること。
これができない仕事だと、相手に委ねるしかなくなり、自分たちの負荷が上がり、想定外の押し込みがあったり、理不尽に搾取されたり、大きな損失を生んでしまうんです。
日々たくさんのお問合せをいただいておりますが、誰もが知っているような会社や行政系の機構からもお声が掛かったり、いろいろな依頼が来ます。
それもこれも、ボスが今まで積み上げてきた実績と信頼があるからであり、ボスの仕事のレベルの高さに感服なわけですが。
そうした問合せや依頼が来ると、ボクはミーハーなので、「なにそれ?すごい!やりましょ!やりましょ!」とホイホイ請けてしまいそうになります。
しかし、すべてがすべてではありませんし、意識的なのか無意識なのかはわかりませんが、「依頼している我々は、こんなに大きな組織だし、こんなに優秀なんだから、言うことを聞くのが当たり前でしょ?」という感じをマウントを取ってくるようなところが多いです。
それでも、有名な会社や行政機関なのでミーハーなボクは請けたくなってしまいますが、それは大きな間違いだと気が付きました。
前にいた会社やチームであれば、ある程度のリソースが余っているし、仮に上手くいかなくなっても何とか収めることができるから、ミーハー的な考え方で何も考えずに安請け合いをしてしまっても問題ありません。
しかし、今の会社では、吟味をして、未来につながるかを判断するしかない環境なので、自分たちでコントロールできない仕事は、相手がどんなに有名だろうと、大きかろうと、請けない判断をする必要があります。
逆に言うと、小さいがゆえに、リソースも少なく、損失を出した場合に致命傷になる可能性もあるので、相手に委ねてコントロールできない仕事は最初から請けない判断が大事です。
もちろん、そうしたムチャブリの仕事を請けることで新たな境地が開かれて、次のステージに上がることもあるかもしれませんが、そうしたムチャブリを受けるにも許容できる範囲でなければ、会社自体が崩れてしまい、ゲームオーバーになる可能性があることも忘れてはいけません。
ということで、デキる会社は、自分たちでコントロールできる仕事を見極めて請けている、自分たちの信念や方向性に合っているか、資質を持っているかを見極めて、顧客をしっかりと選んでいるということです。
それが合わなければ、躊躇なく断ります。
相手は「え?断る?え?だって、ウチらこんなに大きな会社だよ?いいの?」みたいなことを言ってくるようなところもありますが、そこは「一緒に取り組む相手と方向性が違うのであれば、お互いにとって不幸になるのでお断りします。」とまでは言いませんが、「すみません、今はリソースが足りないので。」とお伝えするわけです。
それを言うためには、自分たちの提供する価値を常に磨いていなければなりませんし、提供する相手のことを理解する必要があります。
その結果、自分たちがコントロールできる仕事が増えて、相手に対してより深い価値を提供できて、ファンとなり、そうしたファンの方々と一緒に仕事ができる環境ができていくわけです。
そう考えると、「これだけ売上が上がるから」とか、「利益がいくら上がった」とかよりも、どれだけのファンを掴んでいるかの方が重要なわけです。
今の会社で、自分たちは、良い意味で顧客を選んでいます。
言われてみれば理解できますが、以前の環境だとそれができませんでした。
大きな学びを得た気がします。
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