逆算思考をしないで積上思考で事業を回して、上手くいった事例を見たことが無い。
逆算しないと、突破口というものは見えてこないもの。
そんなことを思った次第で。
上手く回っていない事業をいろいろ見ています。
先日も、同じような事業の立て直しに関わりました。
そこで、Aさんが切り盛りしている事業は上手くいき、Bさんが切り盛りしている事業はなかなか上手くいかないことがあったんです。
それを見て「同じような事業で、同じような環境なのに、なんでだろ??」と疑問に思うわけです。
もちろん、いろいろな要因はあるのでしょう。
ただ、ひとつ気になった違いがありました。
それは、逆算で考えているか否か。
「逆算なんて当たり前じゃん」と思うことなかれ。
「わかっている」と「やっている」には、大きな差があります。
AさんもBさんも、同じような赤字体質から、売上1000万円、利益を100万円を目標にしたとしましょう。
逆算していないBさん。
「とりあえず今より訪問件数30%アップをして、頑張って1000万円以上の売上を上げよう!」と気合いは十分。
メンバーは毎日遅くまでアポ取りや訪問件数を増やすも、思うように売上は上がりません。
そこでBさんは、「とにかく、訪問したら契約を取れるまで頑張ろう!」とさらに発破をかけたんです。
すると、、、たまたま大口取れて、その月の目標を達成できました。
「やっぱり気合いと根性が大切だ!今月も頑張っていこう!」と自分の気合い根性論に確信を持ちます。
しかし、翌月からは売上はズルズルと下がっていってしまいました。
結果、「大口を取れないのは、訪問件数が足りないからだ!」となり、さらに発破をかけるも赤字体質からは抜け出せませんでした。
一方の逆算していたAさん。
「目標は、売上1000万円、利益100万円。1000万円ということは、客単価1万円を1,000人。10人にアプローチしたら2人は買ってくれるから、買ってくれそうな人を5,000人も集めなければならないのか。」
逆算をすることで、まず「5,000人って結構ハードルが高いな。。。」ということに気が付きます。
「それならば、リピートしてくれる商品やついでに購入してくれる商品を増やして、年間購入金額を2万円にすれば、新規で500人の顧客を集めれば良いんだな。それならイケるかも。」と数字に色がついて、具体的にやるべきことのイメージができるようになります。
そうすると、むやみやたらに訪問件数を増やすのではなく、自分たちの商品を気に入ってくれている客層に注力して営業をして、お客様の声を集めて、リピート商品やついで買いを促す施策を考えてみる。
その結果、目標を上回る売上と利益を確保することができたんです。
同じような事業で、同じような環境にも関わらず、現状の延長線上で考えるか、逆算から考えるかで、その結果は大きく変わります。
今までのやり方の積み上げもひとつの手ですが、目標の数字から逆算をすることで具体的かつ効果的な戦略が見えてきます。
当たり前ですが、積み上げよりも逆算。
逆算なくして、継続して上手くいくことはありません。
状況が悪化しているならば、今すぐ数字でゴールを決めて、そこから逆算してみましょう。
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