サラリーマン目線問題。上司のあなたの目線の先は大丈夫?
会社で仕事をしていると、目線がおかしな方向へ向いてしまうことがあります。
いわゆる、サラリーマン目線問題です。
先日、そんな目線問題をふと意識したことがありました。
定時になったときに、メンバーのAさんがスタスタと私の席に近寄ってきてこう言いました。
「この業務が終わっていないので、残業していいですか?」と。
その昔、ボクも、よく会社に残って仕事をしていたし、場合によっては家に仕事を持ち帰っていたなぁと思い出しました。
しかし、今はそういう時代ではありません。
基本、ボクのチームは残業禁止。
限られた時間の中でキチンと優先順位をつけて、生産性を上げてもらうようにしています。
なので、こう聞きました。
「その業務は、そんなに緊急性があるの?」と。
そうするとこう返ってきました。
「チームリーダーに今日中に完了させるように指示されて、私も「できます」と報告してしまったので、やらないといけません。」
なるほど。
「完了させておかないと明日リーダーに怒られてしまうから、就業時間は過ぎているけどなんとかしたい!」ということなんですね。
そりゃあ、リーダーに怒られたくないから、残業でも何でもして、業務を完了させたい気持ちはよくわかります。
しかし、ちょっとその考え方に違和感を持ったので、こう聞きました。
「Aさんがお客さまだとしたら、その業務が完了していないと困る?」と。
Aさんは、不思議な顔をして、ちょっと考えて、こう答えてくれました。
「はい。これが完了していないと、私がお客さまだったら、こうこうこういう理由で困ってしまいます。」と。
それを聞いたボクは、
「それなら、すぐにキチンと業務を完了させてね。何か手伝えることはある?」
と残業することを許可しました。
Aさんは、リーダーの方を向いて仕事をしていたんですね。
「怒られるから、何とかしたい!」というのも気持ちはわかります。
しかし、本来はお客さまの方を向いて、判断軸を持つことが大事。
あなたの給料は、どこから出ているんですか?ってことです。
会社から銀行口座に振り込まれるから会社だと思うかもしれませんが、そのオカネはお客さまからいただいているんですよ!ってことを上司は教えてあげないといけません。
お客さまと接することなく、社内だけで仕事をしていると、判断軸がおかしくなることがあります。
この場合も、リーダーから指示されたからではなく、お客さまを困らせるわけにはいかないから、残業してでも業務を完了させる判断をすることが大事です。
どこを見ているか、どこを見て判断しているか、これが目線問題です。
会社で働く人は、この目線問題を意識することはとても大事だと思います。
新人のための「仕事のミスゼロ」チェックリスト50 (DOBOOKS)
マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力
【kindle Unlimitedで無料!】
マーケティングの取扱説明書。