「マーケティング」が、わかりにくけど、耳障りの良い言葉の理由。
いつも思うんですけど、マーケティングって、ふんわりしていて耳障りの良い言葉です。
「〇〇マーケティング」とお尻にマーケティングを付けて単語を作ればそれらしく聞こえるし、「マーケティング的な側面で考えると」と前置きに言えば、「そういうものなんだなぁ」と思えてしまうから不思議。
で、マーケティングって都合の良い言葉だと思う理由、マーケティングがわかりにくい理由ってなんだろな?と思った次第で。
まずひとつ目の「マーケティング」が都合の良い言葉に聞こえてしまう理由は、前提条件を自分で自由に決めてしまうからだと思います。
「マーケティング」というと、魔法の杖みたいに捉える人がいるんです。
SNSマーケティングとか、SEOマーケティングとか、メルマガマーケティングとか、そうした部分的なマーケティング施策を見て、自分のすべての課題を解決してくれると思ってしまうんです。
どのマーケティング施策も、今抱えている課題や問題を紐解いてみないと、本当にその施策が有効なのかどうかはわかりません。
「他の会社で上手くいっているから」という理由だけで取り入れても、その会社はその施策がハマる要素があったからかもしれないし、その要素がそもそも自分たちに備わっていないかもしれないという前提をすっ飛ばしているわけですから、上手くいくことはありません。
それは、マーケティングが地道な活動の積み重ねだということを知らないがゆえに、自分の都合の良い前提のもとに考えてしまうことが原因です。
自分が好きな女の子に対して、「絶対、あの子はオレのこと好きだ」と自分の都合で思い込むようなものです。
危険ですよね。
マーケティングを機能させるには、当たり前ですけど、前提がありますのでそこを理解しておきましょう。
もうひとつの「マーケティング」がわかりにくい理由。
これは、前提の知識が無いと使いこなせないからです。
マーケティングを組み立てるときって、何となくの経験や知識で、自分なりのいろんな視点で考えることができてしまいます。
その視点が部分によってしまうと全体が見えなくなったり、そもそもマーケティングを組み立てるときの視点がわからないけど自分なりの知識や経験で組み立ててみたりすると、自分の頭の中がとっ散らかってしまって、「で、結局何からすればいいの?」みたいに混沌としてしまいます。
そうならないためには、ある程度マーケティングを組み立てるためのフレームワークを知っている必要があるし、いろいろなケースを経験しておく必要があります。
ということで、マーケティングって簡単に聞こえるけど、実は知識も経験も必要で、ものすごく地味な活動の積み重ねなんだよ、ってことが言いたいわけです。
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