野球やサッカーをするときに共通の言語や思考が必要なように、事業にもそれが必要。
共通言語、共通認識というのは、ものすごく大事なことです。
会話が成り立たない。
とある会社の部長と話していたときのこと。
売上の悪いチームの担当者に今月の売上予測を尋ねたところ、こういう会話になったそうで。
友人「今月の売上予測は?」
部下「今月は、昨年同月比で80%になります。」
友人「そうか。80%か・・・。かなり悪いな。。で?」
部下「で?と仰ると?」
友人「いやいや、80%になるんだよね?その原因と今すぐできることとか、今後の対策は?」
部下「いや、そういわれましても、、、どうしたらいいですか?」
友人は、その部下に仕方なくイチから説明をしたそうです。
数字が悪いという認識がない。
その部下は、売上が悪いことに対して、全く焦る様子も、困った様子もないそうで。
実際は「うわ~どうしよう」と思っているのかもしれませんが、普段の行動から「何とかしなきゃ」という行動は見て取れないそうです。
友人は、ちょっと戸惑いつつも部下を観ていて、「ひとつ気が付いたことがあった」と言います。
それが、そもそも「数字が悪い=なんとかしなきゃ!という認識が無い」ということです。
人を育てる難しさと事業の寿命。
言われてみれば、その部下は数字が悪い事実を理解しつつも、自ら何をするわけでもなく、言われたことをキチンとこなしているんです。
その部下からしてみたら、数字が悪いのは自分のせいではないし、その数字を何とかするための指示をするのは、ボクではない誰かの仕事ですよね、という考えを持っていると思うと言うのです。
それを聞いて、なるほどな、と思ったわけで。
当たり前ですが、野球をするなら、野球の言語や思考が必要です。
サッカーをするなら、サッカーの言語や思考が必要です。
事業をするなら、事業をする言語や思考が必要です。
友人からしてみたら、担当している仕事で目標からかけ離れたら、それを何とかしないといけないから必死に考えるのは当たり前ですが、彼にはそもそもその言語や思考がないわけで、数字が悪いから主体的に考えて行動をすること自体を期待してはいけないのです。
そこで友人は、その思考や言語を理解し、行動して、成果に結びつけてくれるようにするために教育をしているそうですが、「こう言うとああ言う、ああ言うとこう言うの繰り返しで、ものすごく時間がかかるんだよね。同じことを5回言ってもわからないから、何回も何回も言わないといけなくて。。。育つまで、その事業が続いていればいいけど。」と遠くを見ていました。
上司として部下を育てることは大切な仕事なのは理解しつつも、事業を発展させるためにそればかりに時間はかけられない。
人を育てることは大切ですが、そこにかける労力や時間と事業の兼ね合いは、本当に難しい問題だと思った次第です。
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