オムニチャネルは、未来を描き、ビジネスをシンプルにすること。
オムニチャネル戦略を進めて、何が良かったのか?
もちろんトップラインが上がることもそうですが、個人的には整理整頓ができた(現在進行形)ことが一番の成果だと思っています。
オムニチャネルでぶつかる問題。
オムニチャネルを推進しようとすると、一人のお客さまに対して複数のチャネルでシームレスに価値を提供することが要件に含まれるので、「顧客を一元管理しようぜ!」とか、「在庫を一元管理しよう!」とか、「購入履歴や行動履歴を一元管理をしよう!」と『一元管理』というキーワードが出てきます。
すると、こんな問題にぶち当たります。
・店舗とECの顧客管理方法が違う。
・顧客管理方法が、店舗によって違う。
・ブランドによって流通チャネルが異なる。
・特定のお客さまには特別なサービスを提供している。
・屋号によって商流が違う。
・販売チャネルによって販売単位や価格が違う。
などなど。
つまり、一元管理をしようと思ってもバラバラなので、一元管理をするためのルールをつくるのにものすごく苦労するんです。
オムニチャネルの調整の難しさ。
オムニチャネル戦略をすすめるにあたっては、やりたい姿や理想の状態を画にします。
画をつくるのは、とてもワクワクするしエキサイティングなものです。
しかし、画をつくるにも現状を把握しないといけないわけですが、現状を把握するためのデータがないとか、分析すらできないなんてことはザラです。
ここでまず、どうやって現状を把握するかの壁にぶち当たります。
ただ、無いものは無いので、自分たちの理想を描いて、「よし!これでいこう!」となることが多いです。
そして、次に理想と現状のギャップを確認するわけですが、そうすると上記のようなバラバラな状態を目の当たりにします。
そのバラバラな状態をルールに乗せないと、システムには落し込めません。
なので、ひとつひとつ調整して、自分たちの理想の状態に近づけるために、コツコツと積み上げていく作業が必要になります。
整理整頓するとシンプルになる。
この調整で難航して、中途半端になる事例はオムニチャネルあるあるです。
ただ、オムニチャネルを進めるには、こうした壁を乗り越えなければなりません。
整理整頓をするのは、一時的にはものすごく負荷がかかります。
しかし、一旦整理整頓をして、ルールをつくれば、現場はとても楽になります。
やらないことが明確になり、やるべきことに集中できるわけですから。
未来に目を向けて、そのために現状を整理整頓して、システムをつくるために要件を固める。
そのことによって、ビジネスはシンプルになり、社内でも注力する部分が明確になり、お客さまにもわかりやすくなる。
結果的に、トップラインも上がっていく。
オムニチャネルで一番重要なのは、整理整頓してシンプルにすることだと思います。
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