アフターデジタル~オフラインのない時代に生き残る~
マーケティングに関わるならば、この本は読んでおいた方が良いでしょう。
まえがきには、「デジタルトランスフォーメーション」を行いたいと思いつつも「何をしたら良いか分からない」と悩んでいる方向けで、多くの日本のビジネスパーソンが「デジタルが浸透した世界をイメージできていない。」という状況に筆者が危機感を持っていると書かれています。
中国やアメリカ、北欧の一部都市では、考え方のベースがオンラインになっており、あらゆる行動がオンラインデータ化されて、オフラインが存在しなくなっちゃうよね、というのがタイトルの意味のようです。
OMOの考え方。
早速読み進めてみると、OMOの考え方であったり、属性から状況志向へのシフト、しのぎを削る決済プラットフォーマーなどの話がズラズラと濃ゆい内容で書かれています。
ちょっとボリューミーなので、詳しい内容は、本書を読み進めてくださいませ。
とりあえず、その中でも「おお、こ、これは」と思ったのは、OMOの考え方。
OMOとは、Online Merges with Offlineの略。
オンラインとオフラインが融合して一体のものとして捉えて、オンラインにおける戦い方や競争原理として捉える考え方です。
なんだか難しそうですが、、、
ザックリ言うと、これからはどこまでもオンラインでつながっていくから、デジタル起点で考えた方がいいよ、オンラインとオフラインが一体化していることを前提に、デジタル起点で考えようね、というのが重要だというのです。
なぜこんなことを言うかと言えば、日本人は、店舗などのリアルでの顧客接点があり、オフラインを軸にオンラインを考える傾向があります。
しかし、チャネル別に何かを考えることは企業側の理屈であり、顧客からすれば一番便利なチャネルを選びたいだけ。
オンラインだろうが、オフラインだろうが、すべては溶け合って大きな違いはなく、データも取得できるようになっているから、オンラインもオフラインも、ひとつのインターフェースに過ぎないわけです。
日本は、リアルとデジタルが横並びになっているイメージですが、OMOの考え方は、デジタルがリアルを包含している考え方です。
そして、そのデータをフル活用してUXを高速で改善していくことが競争原理になる時代に入りました。
う~ん、自分の考えが固くなっていることに気が付かされます。。。
中国人の働き方はすごい。
話は変わって、友人が中国のとある超大手企業に訪問した時のこと。
オフィスを案内してもらうと、スタッフのデスクの下には必ず寝袋があり、ほぼほぼオールナイトで働いている状況です。
それをみた友人は「そんなに働いていたら、体壊すよ」と言ったら、「いやいや、目の前にチャンスがあるんだから、余計な心配をしなくていいよ。」と言われたそうです。
その背景には、中国人は自分の国を信用していないことがあります。
中国人の多くは、家族を一番信じています。
その家族を大切にするには、お金も必要です。
そして、お金を稼ぐチャンスが目の前にあるならば、そこに自分の時間を全力で投資するのは、彼らにとっては当たり前の話なんですね。
そんな環境ならば、テクノロジーやサービスはガンガン進化し、デジタル化もドンドン進み、OMOの考え方が世界標準の当たり前になります。
前提の考え方のアップデート。
本書によると、これからの時代、デジタルがリアルを上書きしていきますし、技術は日々進化します。
その流れは止まりません。
そして、ビジネスの環境は、知らないところでものすごい勢いで変わっています。
もちろん、そこを日々追いかけていかなくても良いとは思いますが、どう付き合っていくのかを考えることは重要です。
そういう意味でも、この本は必読だと思いました。
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