成功事例というのは、そのまま使えるわけではありません。
必ず、自分たちで使えるようにチューニングする必要があります。
よく「成功事例をマネして、売上をあげよう!」という声を聞きます。
しかし、成功事例の施策をそのままマネしても、うまくいくことは少ないものです。
考えてみれば当たり前の話ですね。
成功事例の表面的な施策だけを見て、「ウチもこの施策をやろう!」というのはとても簡単です。
しかし、その成功の背景には、色々な状況や努力があるハズです。
見えやすい部分で言えば、掛けられるお金、時間、人といったリソース。
他にも、仕事への姿勢や普段からの取組み、お客様との信頼関係など。
営業をやっていたとき、こんなことがありました。
「売上の良い営業マンは、常に商品のサンプル帳を持っていて、お客様に見せながら商談をしている」みたいなことになり、「全員、サンプルを持って商談しよう!」となり、みんな重いサンプルを持って出かけました。
しかし、結果的には、なかなかうまくいかない。
「なんでだろう??」と、その先輩に聞いてみたところ、こう言われました。
「サンプル帳を持っていけばうまくいくのではなく、サンプル帳を見せればうまくいきそうなお客様を選別して訪問するんだよ。」と。
なるほど。
そりゃあそうですね。
マネをするのは、『概念』であって、『施策』ではありません。
その先輩がうまくいっていたのは、”サンプル帳を持っていたから”だけではありません。
その背景には、気がついていない成功した要因がいろいろあったわけで、むしろそちらの要因のほうが重要だったりするわけです。
成功事例をマネるのは良いですが、マネする部分に気をつけなければいけません。
成功事例に依存してマネをするのではなく、成功事例を活用して、自分たちで正解をつくるぞ!という意識を持つことが大事です。
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