オムニチャネルを構築すると、機能としてマーケティングオートメーションを乗せるケースが多いです。
そこで思うこと。
マーケティングオートメーション。
マーケティングオートメーション、多くの人は「MA(エムエー)」と呼んだりします。
ちょっと前までは、オムニチャネルの大前提であるCRMと呼ばれる「顧客基盤の統合」と言われる領域が盛り上がっていました。
が、去年くらいからは「MA」が盛り上がっています。
ですので、売込もとても多いです。
で、いろんな会社のMAツールの話を聞きますが、まあ、便利なこと、便利なこと。
カンタンに言うと、一定の条件に合う人を割り出して、自動でメールを送ったり、クーポンを発行したりしてくれるんです。
例えば、「会員登録をしてくれて、その日にAという商品を買ってくれた人に、5日後にB商品の割引券をプレゼントして、B商品を買ってくれた人にさらに定期購入割引を案内する。」といったシナリオを設定しておけば、自動でそれを行ってくれるんです。
とても便利だし、「それを行ってコンバージョンが150%になった事例もあります。」的なことも言われるので、つい導入さえすれば売れるような気がしてしまいます。
ですが、当たり前ですけど、導入するだけでうまくいくことはありません。
そこには、いくつかの大きな壁が立ちはだかります。
データがない現実。。
一つ目は、「データが無いじゃん。。」というケース。
MAを組立てるには、まず条件に合う人を割り出すためのデータが必要です。
データが無いケースは、結構あるんですね。
そもそもMAをやろうという前提でデータを蓄積していないので仕方ないのですが、それを知らない上層部から「なんでデータが溜まっていないんだ!!」と怒られると思って、隠したりするケースがあります。
データセットがわからない。
二つ目は、「データセットがよくわからん。」というケース。
条件に合う人を割り出すためには、何かしらのロジックで割り出す必要があります。
なので、ロジックに合うようにデータをセットしなければなりません。
データセットのやり方は、MAツールの仕様やデータの持たせ方によって変わってきます。
そこを理解して運用していくのは、ある程度システムやマーケティングの理解やリテラシーがないとできません。
そこの専任での人材を確保するのは、結構シンドイものです。
カスタマージャーニーが描けない。
三つめは、「シナリオが描けない。」というケース。
シナリオとは、言い換えれば「カスタマージャーニー」って言われるやつです。
「MAを使いこなすには、カスタマージャーニーを作って、PDCAを回せばいいんです。」と口で言うのは、簡単なんです。
しかし、その言葉の裏には「MAツールは良い製品でも、カスタマージャーニーが描けず、PDCAを回せる組織体制がなければ、成果は出ない。」ということです。
なので、カスタマージャーニーを一緒に考えたり、可視化してくれる会社もあるんです。
で、そのジャーニーで引き上げる手段は、ほとんどがクーポンや割引です。
まあ、その方がカンタンだし、短期的な効果も出ますしね。
(ボク個人的には、クーポンや割引はあまり使わず、利用シーン紹介を中心とした小冊子を同梱したり、セミナーを開催したりして理解や体験を増やしていくようなジャーニーを考えた方が効果が高いと考えています。)
しかし、大前提として、シッカリとした商品やコンテンツがあってのMAですので、忘れないようにしたいものです。
◆近況報告◆
今日はいろんな会議やセミナーなど。
1日1新:鶏そば そると