マーケティングオートメーション導入で、ぶつかった理想と現実。

投稿者: | 2017年4月21日

オムニチャネルを構築すると、機能としてマーケティングオートメーションを乗せるケースが多いです。

そこで思うこと。

マーケティングオートメーション。

マーケティングオートメーション、多くの人は「MA(エムエー)」と呼んだりします。

ちょっと前までは、オムニチャネルの大前提であるCRMと呼ばれる「顧客基盤の統合」と言われる領域が盛り上がっていました。

が、去年くらいからは「MA」が盛り上がっています。

ですので、売込もとても多いです。

で、いろんな会社のMAツールの話を聞きますが、まあ、便利なこと、便利なこと。

カンタンに言うと、一定の条件に合う人を割り出して、自動でメールを送ったり、クーポンを発行したりしてくれるんです。

例えば、「会員登録をしてくれて、その日にAという商品を買ってくれた人に、5日後にB商品の割引券をプレゼントして、B商品を買ってくれた人にさらに定期購入割引を案内する。」といったシナリオを設定しておけば、自動でそれを行ってくれるんです。

とても便利だし、「それを行ってコンバージョンが150%になった事例もあります。」的なことも言われるので、つい導入さえすれば売れるような気がしてしまいます。

ですが、当たり前ですけど、導入するだけでうまくいくことはありません。

そこには、いくつかの大きな壁が立ちはだかります。

データがない現実。。

一つ目は、「データが無いじゃん。。」というケース。

MAを組立てるには、まず条件に合う人を割り出すためのデータが必要です。

データが無いケースは、結構あるんですね。

そもそもMAをやろうという前提でデータを蓄積していないので仕方ないのですが、それを知らない上層部から「なんでデータが溜まっていないんだ!!」と怒られると思って、隠したりするケースがあります。

データセットがわからない。

二つ目は、「データセットがよくわからん。」というケース。

条件に合う人を割り出すためには、何かしらのロジックで割り出す必要があります。

なので、ロジックに合うようにデータをセットしなければなりません。

データセットのやり方は、MAツールの仕様やデータの持たせ方によって変わってきます。

そこを理解して運用していくのは、ある程度システムやマーケティングの理解やリテラシーがないとできません。

そこの専任での人材を確保するのは、結構シンドイものです。

カスタマージャーニーが描けない。

三つめは、「シナリオが描けない。」というケース。

シナリオとは、言い換えれば「カスタマージャーニー」って言われるやつです。

「MAを使いこなすには、カスタマージャーニーを作って、PDCAを回せばいいんです。」と口で言うのは、簡単なんです。

しかし、その言葉の裏には「MAツールは良い製品でも、カスタマージャーニーが描けず、PDCAを回せる組織体制がなければ、成果は出ない。」ということです。

なので、カスタマージャーニーを一緒に考えたり、可視化してくれる会社もあるんです。

で、そのジャーニーで引き上げる手段は、ほとんどがクーポンや割引です。

まあ、その方がカンタンだし、短期的な効果も出ますしね。

(ボク個人的には、クーポンや割引はあまり使わず、利用シーン紹介を中心とした小冊子を同梱したり、セミナーを開催したりして理解や体験を増やしていくようなジャーニーを考えた方が効果が高いと考えています。)

しかし、大前提として、シッカリとした商品やコンテンツがあってのMAですので、忘れないようにしたいものです。

 

◆近況報告◆

今日はいろんな会議やセミナーなど。

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