戦略をつくるときに意識していること。
それは、ヤクルト名捕手の古田さんの言葉です。
盗塁阻止率は大事?。
野球には、盗塁というものがあります。
定義はちゃんとありますが、ザックリ言うとピッチャーが投げた瞬間にダッシュして次の塁へ進むアレです。
その盗塁を止めるためには、ピッチャーの牽制はもちろん、キャッチャーの送球の正確さ、速さが大事です。
盗塁を狙って走った回数に対して、それを阻止した回数で、盗塁阻止率が決まり、その率が高いほどキャッチャーとしての能力は高いはず。
しかし、古田さんの考えは違います。
「盗塁阻止率も大事だけど、それよりももっと大事なことがある。」と言うんです。
盗塁企画率を減らす。
凡人のボクは、「え?盗塁阻止率を上げるために、肩を強くして、送球を正確にするための練習をしよう!」と考えてしまいます。
それが、さも当たり前のように。
しかし、一流の古田さんはこう言います。
「阻止率よりも、盗塁企画数そのものが減って、誰も走ってこなくなるのが理想だ。」
な、なるほど。
「あのキャッチャーのときに走っても刺されるから、そもそも盗塁はやめておこう。」と思わせるのが理想なんですね。
そのための一つの要素として”盗塁阻止率が高い”ことがあるかもしれませんが、「盗塁はやめておこう」と考えるようにキャッチャー自身はもちろん、ピッチャーや野手と協力してその仕組を考える必要があるんですね。
戦略とは戦いを略く(はぶく)こと。
この話は、戦略を考えるときにとても大事にしています。
たまたまボクの周りだけかもしれませんが、戦略というと「いかにして競合に勝つか?」みたいな議論になりがちです。
しかし、孫子もこう言っています。
「百戦百勝は、善の善なるものに非ず。
戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり。」
つまり「いちいち戦わないで、自分たちの目的を達成することが良いよね~。」ってことです。
”盗塁阻止率”を高めることも大切ですが、リーダーは相手に「盗塁できないよな~」と思わせて”盗塁企画率”を下げる組立てをすることが大切なんですね。
ああ、自分、浅はかでした。
◆近況報告◆
今日は、朝に個人コンサル。昼から娘の習い事、息子のサッカーなど。
1日1新:なし。